今は亡き大王信号所のあった大杉-土佐北川間といえばこの撮影ポイントが鉄道グラフ雑誌Railguy 1980年4月号に掲載され一躍有名撮影地となった。が、大王はまだメディアで目にしたことがない隠れた撮影ポイントがあった。
大杉-土佐北川の一部は路線変更によりトンネルが掘られ、大王信号所は廃止され、現在は鉄路そのものがない。
左が2021年現在 右は1983年の旧土讃線
引用:国土地理院 1:25000
A地点が国道から降り立った橋上の有名撮影地であるが、B地点付近から上り下りともに俯瞰撮影が可能だった。ただほとんどの撮影地点は山中の民家へと続く道からはずれての藪漕ぎ撮影になり冬場限定だった。
左:271レDF5029 右:281レDF5050 真上からねらいたいところだがこの位置が限界だった いずれも1983年3月 大杉-大王信号所
273レ 1983年2月
川も線路もL字型に大カーブしているので上り下りともに見渡せる場所が点在しており多彩なアングルが取れる場所だった。広大な撮影場所はなかったが、もっと他のアングルがあったかもしれない。線路は現在道路となっており、もう2度と撮影することのできない貴重なカットとなった。
左:有名撮影ポイントの橋を望む 282レ 1983年2月 右:282レ 1983年3月
大王信号所から土佐北川駅側へ少し行ったところにあった金網と鉄骨のみの落石止め
2022年現在もこの落石止めは残っている落石止め壁面には1963年3月の文字が
1989年5月 撤去された線路跡。この後梶ケ森スカイラインとして道路になった。大杉方面を望む。
1989年5月 同上。土佐北川方面を望む。バラストはまだそのまま残されている。
左:1983年7月 大王信号所で238D・704D退避中の273レ(大杉方面を望む)
右:2022年3月 梶ケ森スカイラインとなった現在。左右ほぼ同じ場所からの撮影。